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イチジクの接ぎ木のやり方|台木選びと活着のコツ

Päivitetty: 2026-07-14

「気に入った品種の穂木をもらったけれど、挿し木では発根しにくい」「老木になった株を、樹をそのまま活かして品種更新したい」——そんなときに役立つのが接ぎ木です。挿し木より難易度は上がりますが、丈夫な台木の根をそのまま利用できるため、活着さえすれば生育が早く、株枯病などの土壌病害に強い株に仕立てられる利点もあります。この記事では、接ぎ木を行う目的から適期、台木選び、代表的な接ぎ方、活着後の管理までを解説します。

実生の幼苗(2)
© Nadiatalent, CC BY-SA 3.0

接ぎ木をする主な目的

  • 発根しにくい品種や、貴重な穂木を確実に増やしたいとき
  • 老木や枯れ込んだ株の根を活かしたまま、新しい品種に更新したいとき
  • 土壌病害(株枯病など)に強い台木を使い、栽培の安定性を高めたいとき

接ぎ木の適期

基本は休眠期から芽が動き出す直前の2〜3月です。樹液の動きが穏やかなうちに作業を終えると、接ぎ口が乾く前に活着しやすくなります。真冬の厳寒期は避け、暖地はやや早め、寒冷地は3月に入ってからが目安です。

台木の選び方

台木には、根張りが強く丈夫な品種を使うのが基本です。日本で広く普及する桝井ドーフィンは樹勢が強く台木にも使いやすい品種として知られます。また土壌病害への耐性を重視する場合、比較的強いとされるブラックイスキア系統を台木候補にする方法もあります。台木は必ず健全で病斑のない株から選び、穂木との太さをできるだけ近づけると活着率が上がります。

代表的な接ぎ方

切接ぎ

台木を地際近くで水平に切り、片側を斜めにそぎ落として形成層を露出させます。穂木側も同じ角度でそぎ、双方の形成層(樹皮のすぐ内側の緑色の層)をぴったり合わせるのが最大のポイントです。接ぎ口を接ぎ木テープでしっかり巻いて固定し、乾燥を防ぐために切り口全体を覆います。

呼び接ぎ

台木と穂木を鉢などで並べて育てたまま、双方の樹皮を薄くそぎ合わせて密着させる方法です。根がついた状態のまま作業できるため活着しやすく、初心者にも扱いやすい方法とされます。活着を確認してから、台木側の上部と穂木側の下部(古い根)を切り離します。

接ぎ木後の管理

  • 接ぎ口が乾かないよう、直射日光を避けた明るい半日陰で養生する
  • 接ぎ木テープや癒合剤で切り口を保護し、雨水や乾燥から守る
  • 3〜4週間ほどで芽が動き始めたら活着のサイン。ただし焦って固定を外さない
  • 台木から出る芽(台芽)は穂木の生育を妨げるため、見つけ次第かき取る
  • 活着後もしばらくは支柱で固定し、強風で接ぎ口が動かないようにする

失敗しやすいポイント

  • 形成層がずれている → 双方の太さをできるだけ揃え、断面をぴったり合わせる
  • 接ぎ口の乾燥 → テープと癒合剤で確実に密閉する
  • 台木・穂木とも充実していない枝を使う → 前年に伸びた健全な枝を選ぶ
  • 適期を外して樹液が動きすぎた後に作業する → 2〜3月の早めのタイミングを守る

使う穂木の品種が分からない、あるいは台木に何を選べばよいか迷う場合は、品種図鑑で樹勢や来歴を確認したり、掲示板で栽培環境を伝えて相談してみるとヒントが得られます。

イチジクの接ぎ木は、適期を守り、形成層をぴったり合わせ、乾燥させずに養生するという基本さえ押さえれば、家庭栽培でも十分挑戦できます。挿し木で増やしにくい品種や、老木の品種更新に、ぜひ役立ててみてください。

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