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イチジクの挿し木のやり方|発根率を上げるコツ

Mis à jour: 2026-07-13

イチジクは挿し木で比較的かんたんに増やせる果樹です。お気に入りの一枝から新しい苗を仕立てられるのは、家庭栽培ならではの楽しみ。とはいえ、適期や挿し穂選び、発根中の管理を間違えると発根率はぐっと下がります。この記事では、冬の剪定枝を使う休眠枝挿しを中心に、発根率を上げるコツと失敗しやすいポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。

実生の幼苗
© Nadiatalent, CC BY-SA 3.0

挿し木の適期はいつ?

イチジクの挿し木には、大きく分けて2つのタイミングがあります。

休眠枝挿し(2〜3月頃)

もっとも一般的で成功しやすいのが、落葉後から芽が動き出す前に行う休眠枝挿しです。冬の剪定で出た枝をそのまま利用でき、暖地では2月頃、寒冷地では3月中〜下旬が目安。芽が動く直前が最適期です。

緑枝挿し(6〜7月頃)

生育期のやわらかい新梢を使う方法です。発根は早い反面、乾燥に弱く管理はやや難しめ。休眠枝挿しの補助的な位置づけと考えるとよいでしょう。

挿し穂(枝)の選び方

発根率は挿し穂の質でほぼ決まります。次の条件を満たす枝を選びましょう。

  • 前年に伸びた、充実した枝(鉛筆〜やや太いくらいの太さ)
  • 節と節の間が詰まり、芽がしっかりしているもの
  • 病斑・傷・カビのない健康な枝
  • 太すぎる徒長枝や、細く貧弱な枝は避ける

1本の枝を、芽を2〜3個含む10〜15cmほどに切り分けて使います。もらった枝の品種名がわからないときは、掲示板で相談したり、品種図鑑で見比べたりするのもおすすめです。

用土と挿し穂の準備

用土

肥料分を含まない、清潔で水はけのよい用土が基本です。市販の挿し木用土のほか、赤玉土(小粒)の単用、鹿沼土、バーミキュライトとパーライトの配合などが使えます。未使用の清潔な用土を使うことが、腐敗を防ぐ第一歩です。

挿し穂の調整

  • 下側の切り口は芽の下で斜め、または水平にカットする
  • 上側は芽の少し上で切り、癒合剤を塗ると乾燥・枯れ込みを防げる
  • 数時間〜半日ほど水に浸けて十分に吸水させる
  • 発根促進剤(オーキシン系)を切り口につけると発根が安定しやすい

発根管理のコツ

イチジクの発根には20℃前後の温度と、適度な湿度が欠かせません。発根率を上げるポイントは次の通りです。

  • 明るい日陰〜半日陰に置き、直射日光と乾燥を避ける
  • 用土は湿らせすぎず乾かしすぎず。過湿は挿し穂を腐らせる最大の原因
  • 気温が低い時期は透明カバーや発泡スチロール箱で保温すると発根が早まる
  • 発根前はできるだけ動かさない。新しい根は非常に折れやすい

芽が動いても、それは枝の蓄えで葉を出しているだけのことがあり、発根したとは限りません。3〜6週間ほどで白い根が確認できれば成功です。

鉢上げのタイミングと方法

根が数cm伸び、新芽も順調に育ってきたら鉢上げのタイミングです。3〜3.5号ポットに、赤玉土主体+腐葉土などの一般的な培養土で植え替えます。

  • 根を傷めないよう、用土ごとそっと移す
  • 植え替え後は数日、明るい日陰で養生してから徐々に日光へ慣らす
  • 根が回りきる前の早すぎる鉢上げや、肥料の与えすぎは失敗のもと

失敗しやすいポイントと対策

  • 過湿で腐る → 水はけのよい用土+控えめの水やり
  • 乾燥で枯れ込む → 上切り口に癒合剤、半日陰で管理
  • 早く動かして根を折る → 発根までできるだけ触らない
  • 古い・傷んだ枝で発根しない → 充実した前年枝を選ぶ

はじめての1本には、樹勢が強く育てやすい品種が安心です。日本で古くから親しまれる桝井ドーフィンやとよみつひめ、耐寒性で知られるチカゴハーディーなどは入門にも向きます。

イチジクの挿し木は、適期に充実した枝を選び、清潔な用土で過湿を避けて発根まで待つ——この基本を押さえれば、初心者でも十分に成功できます。まずは剪定枝を無駄にせず、気軽に挑戦してみてください。

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