イチジクのアリ対策|熟した実に群がる原因と予防法
Actualizado: 2026-10-03
イチジクの実が色づき始めると、幹や枝を列になって上っていくアリを見かけることがあります。熟果の甘い汁に誘われて集まるだけでなく、アブラムシやカイガラムシの排泄物(甘露)を目当てに居着くケースも多く、放置すると収穫物への被害や株の勢いの低下につながります。ここではイチジクにアリが寄ってくる理由と、家庭でできる具体的な対策をまとめました。

なぜイチジクにアリが集まるのか
イチジクの果実は追熟が進むと糖度が上がり、果頂部(目)が開いて果汁がにじみ出やすくなります。この甘い匂いにアリが引き寄せられ、熟した実や地面に落ちた裂果・傷んだ実に次々と群がります。また、アブラムシやカイガラムシは植物の汁を吸って甘露と呼ばれる糖分を含む排泄物を出すため、これを求めてアリが新梢や葉裏に行列を作ることもあります。アリ自体が木に大きな害を与えることは少ないものの、甘露を出す害虫を外敵から守って増やしてしまう『アリとアブラムシの共生関係』が成立すると、間接的に樹の衰弱や見た目の悪化を招きます。
アリが引き起こす問題
- 熟果の割れ目や虫食い跡から中に入り込み、果肉を食い荒らす
- アブラムシ・カイガラムシを外敵から守り、増殖を助けてしまう
- 甘露の上にすす病(黒いカビ)が発生し、葉や枝が黒く汚れて光合成を妨げる
日常でできる予防と対策
- 完熟のタイミングで早めに収穫し、実を長く樹上に残さない
- 落果・裂果した実や傷んだ実はこまめに拾って処分し、誘引源を減らす
- 幹の根元や鉢の縁にアリ用の誘引餌剤(ベイト剤)を置き、巣ごと駆除する
- 鉢植えは鉢底や脚の下にアリが侵入しにくいよう設置場所を見直す
- 幹に粘着式のバンドや資材を巻き、アリが登れないようにする
アブラムシ・カイガラムシとセットで防ぐ
アリだけを駆除しても、甘露を出す害虫が残っていればすぐに別の行列ができてしまいます。新梢の先端や葉裏にアブラムシが群れていないか、枝にカイガラムシの殻が付いていないかを合わせて確認し、見つけたら歯ブラシでこすり落とす、または適用登録のある薬剤で防除するとアリも寄りつきにくくなります。発生の仕方が分かりにくい場合は、写真と状況を添えて掲示板で相談すると判断の参考になります。
薬剤を使う場合の注意点
ベイト剤やアリ用殺虫剤を使う際は、収穫を控えた果実にかからないよう散布範囲と時期に注意し、ラベルに記載された使用時期・希釈倍率・対象作物を必ず守ります。ミツバチなど受粉に関わる訪花昆虫への影響を減らすため、花や開いた果実に直接かからない使い方を選ぶことも大切です。庭木として他の植物と隣接している場合は、周辺への飛散や誤食にも配慮しましょう。
イチジクのアリ対策は、アリそのものよりも『甘い匂いの元』を減らすことが基本です。熟果をためずに収穫し、アブラムシやカイガラムシの発生を早めに抑えることで、アリの行列も自然と減っていきます。品種によって果頂部の開き方や裂果のしやすさには差があるため、品種図鑑で傾向を調べておくのも予防の一助になります。鉢植え・地植えどちらでも、日々の観察と早めの対処が被害を最小限にするコツです。
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